情報を得るにはエネルギーがいる

KNブログ

2009年10月09日 20:49

今週は、内定者フォローについて考えていきましたが、今日はそのまとめということで書きたいと思います。

“自己成長力を高める”ための施策として、内定者フォローとして実施すべき事の考えをご紹介してきましたが、この次のステップである入社と、そこから3年目くらいまでの教育へ繋げるということを目的とした際に、もう一つ、内定者フォローに持たせるべき意味合いがあると考えています。

実は、今週ご紹介した内定者フォローで実施すべきことや、一見関係ないように見える、昨日の「リアル(現実)に迫る情報を得る」という記事にも関連しているのですが、“会社への理解を促進させる”ということです。


すごく単純なことですが、これが、入社後に起こる“早期離職”を防ぐ事に繋がると考えています。

なぜ“早期離職”が起こるか。

もちろん原因は一つではないのですが、昨今の早期離職者の一番の離職理由である“今の会社は自分に合わない”という発言。これは、昨今の情報取得の環境の変化が大きく影響しているからではないかと考えています。

例えば、一個人の一定期間における情報取得量に限度があるとしたら、昔は所属する組織についての情報ばかりをとっていたものが、インターネットの影響などがあって、所属組織以外の情報を広く浅く取り始めた。当然、ちまたにあふれている情報は“広告”というものが多いですから、組織の“良い面”だけが表に出され、そういった情報ばかりを見る。一方、現在の所属組織の少し深い部分を知り始めると、組織の良い面と同時に悪い面の情報も得ることになる。結果として、“隣の芝生が良く見える”ということになってしまいます。

ましてや、昨今の就職活動においては、広く浅く情報を取得することが一般的になっています。当然、就職活動を終えた後すぐでは、情報の取り方という点で“広く浅く”という癖がついてしまっているので尚更です。

そういった癖のついた学生に、少しづつでいいので“狭く深く”情報を得る習慣をつけさせる必要があります。会社という限られた範囲の中で深く情報を得る機会を提供したり、その方法を教えていくということです。

なぜなら、会社という限られた範囲の深い情報は、インターネットにも本にも載ってないからです。どうすれば取得できるかというと、これまでの内定者フォローの記事でも書いてきた、人事の方や社員、内定者同士でコミュニケーションをとったり、会社について調査したりと、対話や体験の中でとっていくしかありません。つまり、労力(エネルギー)をかける必要がある。だから、情報を得るのに労力(エネルギー)を使ってこなかった、その必要がなかった世代の彼らに、改めてその必要性を教えるべきだと考えています。

そして、この力を身につけさせることが、結果として“早期離職”の防止になってくると考えます。

※参考(情報の取り方の変化)↓


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