2009年10月06日

人は対話から学ぶ

今日からは、“自己成長力を高める”というキーワードをベースに、内定者フォローについて考えていきます。

一つ目は、

“人と人とのやり取りの機会(コミュニケーション)をつくる”

です。

非常に基本的なことですが、ここは重要なので、少し背景をお話します。


皆さん、20世紀初めにインドで見つかったオオカミ少女の話を聞いたことはありますでしょうか。
これは、生まれた時に捨てられた2人の女の子がオオカミに育てられた実話です。

人に見つけられた時には、2人の女の子は二足歩行ができず、四足歩行でした。しかも四足歩行ですごいスピードで走ります。また、当然言葉もしゃべれず、“ウォー”と吠えることしかできません。

しかし、人に見つけられた後、2人は人間社会で生活を始めます。徐々に言葉を覚え、二足歩行をできるようになります。
2人はあまり長生きはしなかったのですが、最後まで少しずつ学習し続け、人間的になっていきました。

この話は、“人は対話する相手から学ぶ”ということ、また、“対話することで学習すること”を実証した事例としてよく紹介されます。ちなみに、ここで言う対話とは、言葉を交わすということだけでなく、“親がやって見せて、子が真似る”ということも含まれています。むしろ、このオオカミに育てられた例では、後者の方が高い比率を占めます。

だからこそ、積極的に“人と人とのやり取りの機会(コミュニケーション)をつくる”ということが重要になってきます。
これから同じ会社で働く同僚、既に入社し働いている先輩社員、人事の方々など。とにかくできるだけたくさんの対話の機会をつくり、対話から学び取る習慣をつけてもらうことです。

また、少しステップアップしたところの話でいけば、最近、ある研究機関で

“入社後に伸びる人材の条件”

といったことが調査されていました。

ここで出てきた結果としては、入社までに行ってきたコミュニケーション量が多い人、もっと言うなら、自分自身と違った背景を持った人(世代の違い、生まれた場所や環境の違いなど)とたくさんのコミュニケーションをこなしてきた人が入社後に伸びるということが分かっています。

理由は複数考えられますが、やはり大きな部分を占めるのは、上記で紹介した“対話をする”という自己成長能力が身についてるかどうかということです。また、組織で活動するにあたっては、この“対話をする”という習慣が、自身を環境に適応させていく能力としても活きてきます。


よって、大学での勉強も残っている時期に、無理になにかの知識を詰め込むよりも、“人と人とのやり取りの機会(コミュニケーション)をつくる”ということをおススメしたいと思います。



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Posted by KNブログ at 21:49│Comments(0)育成採用
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