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2009年09月11日

“物語の要素を入れる”

今回で一旦、会社説明会についての話は終わりにしたいと思いますが、最後にご紹介するのは、説明会に必要な要素についてです。

最初に一言で結論を言うと、それは、


“物語の要素を入れる”


です。

人間の学習理論の一つに、心理学者が示した「論理-科学的様式(パラディグマティックモード)」と「物語様式(ナラティブモード)」というものがあります。

これは、前段としてこの二つの様式が相互に補完する存在であるとした上で、教育現場では物語様式が軽視されがちであると指摘したものです。


わかりやすい例としては学校教育が上げられます。どういうことかというと、たくさんの知識や情報を“教科書”というものにまとめ、“教師”という人がそれを説明する“座学形式”にした途端、知識が断片的に伝えられる場に変わってしまうということです。

会社説明会も同様で、“会社”を“説明”すると考えると、どうしても上記の学校教育のように、情報をまとめた“教科書的なもの”を作り、それを説明するだけという会になってしまいます。

まだ学校教育であれば、“試験”といった、説明されたことを覚えなくてはならない理由がありますが、会社説明会には覚える理由がありません。当然、記憶に残らなければ、学生の選択肢に入ることにもなりません。


さて、ここまでを読んでもらうと、どうも学生の記憶に残るように、説明会で“物語の要素を入れる”ことを薦めているように見えますが、本題はここからです。

ここで紹介している“物語様式”は、記憶方法ではなく“学習理論”として紹介をしています。

違いを言うならば、“学習”とはアウトプットを目的としたインプットです。つまり、使うために記憶するということです。

これまでの投稿でもお話してきたように、就職活動という期間をキャリア構築のための期間と位置づけると、会社説明会というのは、会社を知るという目的もありますが、それよりも“働き方を学ぶ”機会であるべきだと考えます。
そして、“働き方を学ぶ”中で自分の進むべき道を決めるというのが、“育成採用”での就職活動の在り方です。

だから、会社説明会には“物語の要素”を入れる必要があります。


教科書を説明するような説明会になっていれば、学校のテストを受けるかのように、選考に正解を持ってこようとする学生が増えるのはしょうがないことのように思います。

会社説明会が“説明会”にならないように、“物語の要素”を入れる。これが、“育成採用”での説明会の在り方です。  


Posted by KNブログ at 23:59Comments(0)育成採用